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第4話 社内視察

last update 最終更新日: 2025-08-22 06:30:09

そして、2人で各部署を回った。

「こちらが人事部と……」と言うと、

「あ〜そういう主軸は、良いから……」と言われた。

専務が来られたと言うことで、人事部の皆さんが一斉にこちらを見て、立礼されているのに、スルーした。

「申し訳ありません。失礼致します」とお辞儀した。

そして、電力ソリューション部門へ

「そうそう、こういうのだよ」と、見て回る。

皆さんお忙しそうなので、それぞれに行動されている。

部長だけは、お気づきになり、ご挨拶に来られた。

「専務! どうされましたか?」

「いや、各部署を見て回りたくて……良いですね! 活気があって」と、喜んでおられるご様子。

「私がご案内致しましょうか?」と部長がおっしゃっているのに、

「あ、大丈夫です! 勝手に回りますので、仕事してくださ〜い」と断っている。

「あ、ありがとうございます。お気になさらずに……」と、私が部長に伝えた。

そして、更に進んで、

「こちらは、食品産業です」

「うんうん」と、1人ニコニコしながら見ている。

すると、女性社員から、

「きゃっ、イケメン専務よ!」と言う声が聞こえた。

そのせいで、

「次へ行きましょう!」と、急に不機嫌になった。

──あなたが今、ニコニコ笑顔を振り撒いたからでしょう! ···はイケてるんだから……

「こちらは、モビリティです。主に自動車やソリューションです」

「うんうん! 俺も車扱ってた!」と、またニコニコしながら見ている。

──よほど現場仕事が好きなんだな

コソコソと、女性社員が耳打ちしなが、こちらを見ている。

「次へ!」と、また機嫌が悪くなってしまった。

──どうして? モテるのは、自覚しているのだろうに? その秘書さんのせいで、女嫌いなの? いや、まさかね……

インフラグループへ来た。

「おお! コレも良いよなあ〜」

──良いとかの問題? 仕事の好き嫌いの話か?

私には、理解不能だ

そして、金属資源グループ、

「へ〜〜!」

あくまでも仕事の視察に来たのだから、黙って見ていたいようだ。

しかし、あまりにも目立つ存在だからなのか、すぐに女性社員に見つかってしまい、その度に不機嫌になっている。

「はい、次!」

「マテリアルソリューションです」

「おお〜半導体良いよな〜」と又ニコニコしている。

「あとは?」

「あとは、日本全国にある支社と、海外ですね」

「あ〜俺も海外行ってた」

「そうなんですか?」

「うん、ニューヨーク、ロンドン、上海、シドニー」

「そうなんですね」

──良いな、海外旅行じゃん! あっ、仕事か……

「あ〜やっぱ良いよなあ〜伯父さん、いや社長に言って現場仕事と兼務させてもらおうかなあ?」と言っている。

──それは、無理でしょうよ!

ジッと私の方を見ている。

「それは、無理! って顔だよな?」

「オホッ」と言ってみた。

「ハハッ、はいはい! 戻って仕事しますよ」

と、ようやく専務室に戻ってくれるようだ。

と、思ったら……

「あっ! 食堂!」と言った。

「え?」

「食堂行こう!」と言う。

──どうして食堂よ? そっか、今日の役員での食事会は、会議室だったからか……まあ、明日から社内に居る時に使うのか……

「かしこまりました」と、エレベーターに乗って食堂へと案内する。

「こちらでございます」

「うわ〜思ったより広いな〜何食べる?」と言う。

──は〜〜?

「いえ、もう夕方ですので……」と言うと、

「え? 終わっちゃった?」

「はい」

──しかも何食べるって、もうお腹が空いたのか?

「おやつでも奢ってやろうと思ったのに」と言う。

「そうでしたか、ありがとうございます。残念ながら14時までとなっております」と言うと、

「そうなんだ……」と何やら考えているようだ。

「ねぇ! この食堂は一般開放してないの?」と聞く。

「はい」と言うと、

「ふ〜ん、分かった! じゃあ俺··やるわ!」と言った。

──それ? どれ?

「それとは?」と聞くと、

「食堂の一般開放をする!」と言う。

──はあ〜? また変なことを言い出したぞ

「あのう〜専務は、他の業務が有りますが……」と言うが、

「うん! だから五十嵐さん、手伝って!」と言った。

──何を言ってるんだ? この人は……

敢えて自ら仕事を増やすとは……ハア──?

食堂を一般開放する! と簡単に言われても……

色々、会議を開いたり、各所に承諾を得たり、人員や食材、財源を確保したりと、用事が増えて大変ではないか……本当に分かってるの? この人は……

メリットは?

すると、早速社長に電話をしているようだ。

「!!」

「もしもし! 社長? 俺!」

──俺俺詐欺か……名を名乗れ!

「……うん、うん、でね……」と話しているようだ。

「じゃあ、後でそっちに行きますね」と言っている。

──社長室に? どうせ無理って言われたんだろ? ふふっ、もう諦めなさいよ

「社長は、何と?」と聞くと、

「お前の好きにして良い! って」

と、笑っている。

──はあ〜〜? 嘘でしょう? 社長! 甥っ子だからって、甘やかし過ぎですよ、これからめちゃくちゃ大変ですよ! やらされる社員が……

「良し! プロジェクトチームを作るぞ!」と言っている。

──いやいや、皆さんそんな暇などないぐらいお忙しいと思いますけど……

「集まりますかね〜? メンバー」と言うと、

「うん! 五十嵐さんをはじめ、さっき暇そうに僕の噂をしていた人たち!」と言った。

──!!

もしかして、そのために各部署へ視察に行ったの? 本当は、仕事出来る人なの?、いやまさかね……

「だから、五十嵐さん、手伝ってね」とニコニコしながら言う。

──だから! 私にその笑顔は通用しないってば!

そっか、さっきの女性たちなら、1撃でキュンか……

ある意味凄い! 人材収集力! コレは各部署から募集をかけると大変なことになるぞ

この笑顔詐欺師がリーダーなんだもの……

──ハア〜どうなるんだ、いったい……

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